アリシアちゃんを動かしてみた話が途中で止まってるけど、先週末第3回Oculus Game Jam@n_mattunと一緒に参加してきたのでその話を。

どんなゲーム作ったの?

こんなの。

どういうゲームかというと、「どうやら軍人らしい人になって何らかの力で手から焔を出して、不死身のマスクマンの軍団を燃やし尽くす体験をする」というものです。企画会議では「この人は何らかの国家資格を持っている上にきっと大佐くらいの高い地位にある」「なんか多分手袋に仕掛けがある」みたいなことが囁かれていたとかいないとか、どっかで見たことがあるような気がするのはきっと気のせいだと思いますよ。君もそう思うだろう?鋼の。

操作方法は、右手にあるものを持って「親指で弾くと指先から火球が飛んでって着弾地点で大爆発を起こす」「人差し指を引くと前進」「中指を引くと後退」「Oculusなのでキョロキョロすると画面内でも視界が変わる」みたいな感じです。右手だけで操作出来るので簡単。

右手に持ってるものは何?

こんなの。

これは何かというと、@n_mattunと一緒に秋葉原であれこれ物色していたときに見付けた、「机に置いてるときは普通のマウス、持ち上げた状態だとトラックボールとして機能する2wayマウス」。

Oculusのゲームを作るにあたってみんな試行錯誤してるのがインターフェースで、Oculus Riftとキーボードやマウスはなにしろ非常に相性が悪い。視界が全部覆われているからどこに何があるか分からないのももちろんのこと、「今自分の見ている世界の中に無いものを使って世界を動かす」ってのをやってしまうと若干夢から覚めるように没入感が損なわれるんだよね、ってのを常々思ってて、それが故にLeap MotionやKinectなんかのモーションコントローラを使ったり、バランスWiiボードに乗ってみたり、Oculusの傾きだけで操作したり、なんてことをやってる人が多い。

んでこれを見付けた時に、「これだったら握ったまま手を自由に動かせるよね」「手触りだけでボタンの位置とか把握できるし見えてなくても操作し易いよね」と言うことで即買い。冒頭のゲームの内容もこいつを活かすにはどういうゲームが良いだろうという風に考えての逆算で出てきたアイディア。こいつを握って手を前に突き出した状態と画面の中での手の位置がリンクして、親指でトラックボールを弾くという動作と画面内の指先から火の球が出るというエフェクトともリンクする、そしたら自分が見てる世界と自分がやってることの違和感が少なくなるかな、というこだわりポイントだったのです。プレゼンでちゃんと説明できなかったけど!

実際に遊んでみてもらった感触は上々で、みんな1回説明すればすぐ覚えてくれたみたいだし、「これはなかなか自然ですね!」って言ってもらえたので、もうちょいブラッシュアップして他のゲームでも使ってみたいと思ってる。

出来なかったこと

本当はこれにさらにLeap Motionを組み合わせて、実際の手の位置と画面内の手の位置を連動させて、ちゃんと手の向いてる方に火球が出るようにしたかったのだけど、残念ながら間に合わずオミット。大体みんな色んな方向に手を向けてみては「あ、腕の向きは固定なんですね…」ってなってた。これがあっちこっち向けられたら楽しいだろうなーと思ってたのでここが一番残念だった。

あと、ちゃんとゲームの体をなす、という意味で、なんらかのクリア目標を設定するとか、マスクマンに襲われたらダメージを受けるとかも作り込みたかったのだけど、これもそこまで到達出来なかった。今現時点では単に「無尽蔵に湧いてくるものの鬱陶しいだけで無害なマスクマンを大火力でひたすら蹴散らす」という謎のデモになっている。折角なのでどっかの体験会とかには出してみたいので、その時までには最低限ゲームとして成立するものにはしたいところ。

他、細かいところだと、本当は「魔法陣は手の甲にデカール、親指シュッと連動して画面上の指先もアニメーション、"稲光のような、見えない導火線のような"エフェクトが走って、任意の”空間”で発火、爆発後も燃え残りのパーティクルが散らばる」みたいな演出にしたかったんだけど、これも実装上の都合で普通に火球を飛ばして当たり判定取って爆発させるにとどまった。

ゲームジャム初体験の感想

周りみんなすごい人だらけだしなんとかゲームらしきものも作れたし、何もかもが超楽しかった、という感想が全てなんだけど、強いて付け加えるならアラサーのおっさんかつド素人が事前準備もせずいきなり30時間耐久ゲーム開発とかするとどうなるかというとこんな感じになるというのを当日の発言から察していただきたい。