ふぅー。言われたこっちが恐縮してしまうほどありがたい言葉をもらって色々と考えてしまった。


正直なところ、今のバイト先は非常に居心地がいい。仕事はそれなりに難しくてそれなりにやりがいがある。一緒にやってるメンバーはいい人ばかりだし、勝手に師と仰いでる、なんで俺なんかがこんな人と出会えてしまったんだろうというぐらい凄い人もいる。学生の身分にしては結構なお金を貰った上、結構好きにやらせてもらってる。煩わしい就活なんかも経験しないで済んでいる。親父や友人の話を聞く限りだと、多分これは割と得難い幸運なんだろうなと思う。


だからと言って今のままでいてはいけないことも自分でも薄々気付いてた。今の自分はまだ、贔屓目に見ても能力的にはせいぜい並のプログラマだし、経験や実績が足りないんだからまだまだ全然未熟だ。早くから自分の能力を発揮する場を与えられたことは幸運でもあるけど、本当なら「溜め」のフェーズであってもいい時間を自分から手放しているわけだし。今のままでもおだてられれば木ぐらいは登れるし、日々鍛錬を怠らなければそのうち屋久杉みたいな大木にも登るかもね。だけど、まぁ空を飛ぶのは無理でしょう。じゃあ溜めをたっぷり作れば空を飛べるんかというと、そんな保証はない。だから心のどこかでそれでもいいかなと甘えてたのは否めない。


ああ、だから一旦ここを離れてしっかり鍛えてもらってからにすればいいんじゃないなんて指摘は、まったくもって正しくて反論の余地もない。おまけにそれを、俺に対しての期待を込めて言ってくれてるんだから、聞き流しようがないじゃないか。


とりあえずは外を見てみよう。話はそれから。幸いなことに、俺の不精と上司の不精が連鎖して(笑)、今の会社とは口約束以上の話は何もしてない。ここで頑張るにせよ他で頑張るにせよ、選択肢は沢山あっても今のところ損にはならない、か。