件の「ニュー速実験」ことOPERA実験のニュースがなかなか面白そうで気になる。ここんとこシュタゲにハマりまくってたタイミングで「CERNが!光速を!超えた!」なんてニュースが来たら、これはwktkせざるを得ませんなドゥフフ、なんだけど、まぁそれを差し引いても驚くべき話ではある。

OPERA実験ってなんだったのかなーと思って色々見てみたのだけど、ええと、「スイスからイタリアに向けて素粒子ニュートリノを打ったら、どうやら光速を超える速度で到達しているらしい。精密に測定してるはずだけど、計測誤差の範囲を超える数値で"速い"ようだし、統計的に十分な回数試行しても再現する。なんぞこれ」っていう話だったという理解でいいのだろうか。ふむ、なんか凄そうだ。もうちょっとキーワードを追ってみる。

  • ニュートリノ、と言えば、小柴先生が史上初めて自然に発生したニュートリノを観測してノーベル物理学賞を受賞しているわけだけれど、その小柴先生のチームは超新星爆発の際発生したニュートリノは可視光とほぼ同じ速さで到達していることを観測していて、今回のOPERA実験とは矛盾する。
  • 正の質量を持つ物質をどれだけ加速させても、理論上光速を超える速度は出ないとされている。今までにそういう物質や現象は確認されていない。
  • 特殊相対論に反しない形で、虚数の質量を持ち、エネルギーを失なえば失なうほど減速し、どんなに減速しても常に超光速であり光速以下にならないタキオンの存在は理論上仮定されているが、実験によって観測された例はいまのところ無い。
  • ニュートリノは質量を持つことが実証されているので、質量0や虚数質量の粒子ではない。件のOPERA実験チームもニュートリノ振動を観測するための研究をしているらしい。

みたいな。うーん。「とりあえず他の研究機関が同様の実験をしてみるまでは結論保留で、あと他の方法でこの現象を確認する良いアイディアあったらよろ」って段階っぽい。そりゃそうだよなぁ。素人目にも、少なくとも「アインシュタインの相対論は間違っていた!」とか「CERNはタイムマシンを開発しようとしている!」みたいな報道は早計すぎんだろと思う。「これでタイムマシンも作れちゃいますねー」なんて、コメント求められた専門家が言ったんだとしても冗談半分のリップサービスか、聞いてきた記者が理解できなくてセンセーショナルなところだけ抜き出して書いちゃった感。もちろんそれでも面白そうな話題であることに違いは無いんだけども。

それにしても折角面白そうな話題なのに解説読んでも半分も理解できないの寂しい。一体どこから勉強しなおせばちゃんと理解できるんだろ。それこそタイムマシンでも使って高校生くらいからやり直さないとだめかしら。誰か相対論とか場の量子論が何言ってるか分かるようになるまでに何が必要か教えてくだしあ。

あと全然関係ないけど「Operaは光速より速いブラウザ」って誰かが言い出す、あるいはもう言ってるに76円28銭賭ける。